デマンドコントローラーとは、デマンド監視システムによって計測された最大需要電力(デマンド値)が、設定した目標値を越える恐れがある場合に、空調機器などの負荷設備を自動制御することでデマンド値を抑制できる機能を持つシステムのことです。
最大需要電力(デマンド値)を計測し、設定した目標値を超えないように監視する機能を持つシステムのことです。設定したデマンド値を越える恐れがある場合は、警報を出したり、デマンドコントローラーと連動して、負荷設備の自動制御を行うなどの動作を行います。
「デマンド」は需要・要求・請求という意味です。
30分間の電気の使用量から求めた平均使用電力を「デマンド値」といいます。
例1)200kWを30分使用
(200kW×30分)÷30分=200kW(デマンド値)
例2)200kWを25分使用/20kWを5分使用 ((200kW×25分)+(20kW×5分))÷30分
=170kW(デマンド値)
お客様の電力使用状況は、電力会社にて30分最大需要電力計により電力使用量を常に計測しています。最大需要電力計は、電力の使用量から30分間の平均使用電力を算出します。その平均使用電力より、対象月の最大値を記録する仕組みとなっています。すなわちデマンド値とは、使用電力から算出した30分間の平均使用電力となります。
電気代の基本料金は、対象月を含む過去11ヶ月分の最大デマンド値で決定されます。上記グラフより、8月にエアコンを長時間使用し、過去の月よりデマンド値が超えた場合、以降の11ヶ月分について、この8月のデマンド値が適用されて電気代の基本料金が決定されます。
高圧契約のお客様は、当月を含む過去1年間で記録された最大デマンド値(kW)が契約電力となります。
契約電力が更新されますと、その後1年間はいくら電力量を控えても契約電力を下げることはできません。
最大デマンド値とは、お客様がご使用された電力量を30分毎に計測し、そのうち月間で最も大きい値のことをいいます。
(毎時0分から30分間、毎時30分から30分間をデマンド時限と呼びます。)
高圧基本料金 = 契約電力(kW) x 基本料金単価 x 力率割引
基本料金単価は各電力会社の高圧契約種別ごとに定められています。高圧契約のお客様の年間基本料金は、
1年間の中で、僅か30分で計測される最大デマンド値(kW)に大きく影響されることになります。
電力会社が、お客様で使用される年間の最大デマンド値によって基本料金を決定するのは、各電力会社も年間で僅かな時間しか占めない最大デマンド値を抑えたいことが一番の理由となります。そのため電力会社は、20年以上も前からデマンドコントローラーの導入を推奨しており、導入の翌月から基本料金が削減できるなどの特典を設けています。