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エコキュートについて
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2001年に販売が開始され、今や存在を知らない人はいないと言っても過言ではない「エコキュート」。現在国内では約500万台ほど設置され、販売当時はあまりピンとこなかったエコキュートも節電やエコに対する意識が高まっている昨今では随分と身近な存在となりました。今回はそんなエコキュートの特徴やメリット・デメリットをご紹介していきます。

まずはエコキュートの概要をご説明しましょう。実は「エコキュート」は愛称であり、正式には「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」と言います。その名の通り、「ヒートポンプ」という技術を使った電気給湯器で、自然冷媒に空気の熱を集めてお湯を沸かす、という仕組みになっています。
少し詳しく説明すると、
①、まず空気熱交換器が組み上げた大気中の熱を自然冷媒が吸収します。
②、熱を吸収した自然冷媒は圧縮機にかけられ、さらに高温になります。
③、高温になったその熱を水熱交換器から水に伝えてお湯を作り、貯湯タンクに貯めていきます。
④、水熱交換器で熱を奪われた自然冷媒は膨張し、また大気熱を吸収する。
⑤、①に戻る。
というシステムです。

エコキュートは、今まで「省エネ・電気代削減」が大きなメリットと言われていましたが、近年は自然災害による被害から防災意識が高まった影響で、非常時に貯湯タンクに貯めた水を使えるという点も注目されています。
デメリットとしては、「すぐにお湯が出ない」、「空気の熱を利用するので季節によって光熱費が変わる」、「使いすぎるとタンクが空になってしまう」などが挙げられます。たくさんのメリットがある中で、やはり不満に思われる部分もあるようです。

メリットもデメリットもあり、実際に損か得かというのは導入した方によって感じ方はそれぞれです。しかし、自然災害、特に地震とは切っても切れない関係にある日本では、災害時用に導入するという点で大きなメリットがあるようにも感じます。これから更に普及していくのか、気になるところですね。