電力コラムCOLUMN

電車はどうして動くのか?電車の仕組みを知ろう!
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大型の台風や北海道地震など、大規模な自然災害が続き、広範囲で停電が起きた。現在、北海道の交通は少しずつ再開し始めているが、完全復旧には数ヶ月掛かると発表されている。

ところで、電車が何故動くのか、ご存知だろうか。
電車はその名の通り「電力」で動く「車」だ。線路の上にある電線から電気を貰って動いている。名前に「車」と付いているが、ガソリン等の燃料は不要だ。何故なら電線から送られる電気で動いているから。電車は電線に繋がっている限り、燃料切れになることなく、長距離を走ることができる。

■ 電車に電気が届くまで

①電力会社の発電所
②鉄道会社の変電所
③電車線
④パンタグラフ
⑤電車の調整装置
⑥モーター
⑦車輪
という流れになっている。

「電力会社の発電所」から「鉄道会社の変電所」を通り、「電車線」に電気が送られる。それを「パンタグラフ」と呼ばれる集電装置を利用して電車の中へ電気を取り入れる。パンタグラフは、バネの力で常に電車と接する仕組みになっている。最後は電車の中にある電気の強さを調整する装置を介して、モーターに電気を送り、モーターを回す。回る力が車輪に伝わって、電車がレールの上を動く、というわけだ。

「電車」は当然ながら、停電時は動かなくなる。しかし、停電した瞬間に停止するわけでは無い。電車は走行抵抗が非常に小さく、速度が上がった状態で停電した場合はそのまま電力供給が無くとも数キロメートル進むことが可能だ。そのため、停電した瞬間に動きが止まり、急ブレーキが掛かるということは無い。走行中に停電した場合、運転士が状況を判断した上で、ブレーキをかけて停止する。
乗客の安全を確保するため、電車にはエアータンクやバッテリーに余裕を持って運行されているのだ。