電力コラムCOLUMN

日本のエネルギー情勢について
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発電に必要なエネルギーの大部分を石油に依存してきた日本ですが、現在は石油だけでなく、天然ガスや石炭など、エネルギー供給源の多様化が進んでいます。その変化のきっかけとなったのは、1970年代の2度の石油危機です。この経験を経て、省エネルギーの推進や、石油代替エネルギーの導入、石油の安定供給確保など、エネルギーの安定供給の確保のための政策が行われてきました。

オイルショックとも呼ばれる石油危機ですが、この出来事が日本のエネルギー情勢に大きな変化をもたらせました。石油価格の上昇や、石油禁輸など、これまでエネルギー源を輸入に依存してきた日本にとって大きな痛手となり、高度経済成長の終焉に至るまでの影響を受けました。トイレットペーパーや洗剤など、原油価格とは直接関係ない物資の買い占め騒動が起こるなど、その影響は予想を越えて大きく発展したことも特徴的です。主婦たちが顔色を変えてトイレットペーパーを取り合う衝撃的な映像を、ニュースなどで観たことがある方は多いと思います。 現在も、日本のエネルギー自給率はわずか6%と非常に低い水準となっており、中東地域への依存はいまだ続いています。

この2度にわたる石油危機後の時期は、エネルギー消費率が一時的に下がりましたが、2004年度までは一貫して増加傾向にありました。エネルギーを消費する機械、自動車などの普及が消費率を加速させたと考えられています。しかし2004年以降は少しずつ減少傾向にあります。省エネルギー化が進み、省エネ商材に注目が集まり、企業や家庭で個々に省エネを実施するようになったことが原因です。クールビズ、LED照明、その他にも誰でも実行できる節電情報がたくさん共有されています。エネルギーは無限にあるものではなく、分け合い、節約しながら使わないといけないものという認識が、我々の意識に根付きはじめていることも大きな変化と言えます。

同時に、政府は固定価格買取制度による再生可能エネルギーの導入にも注力しています。再生可能エネルギーとは資源が枯渇しないエネルギーのことで、代表的な発電方法として、太陽光発電、風力発電、水力発電、バイオマス発電、地熱発電などがあります。再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定の価格で買い取ることを国が約束する制度を、固定価格買取制度と言います。電力会社が買い取る費用を、住宅、施設、事業所などの電気を利用するところから賦課金という形で集めて支払います。太陽光発電は家庭でも導入が進んでいるため、最も身近な例になるでしょう。このような取り組みにより、再生可能エネルギーの導入量は拡大していますが、再生可能エネルギーは発電コストが高いことや、発電量が不安定であることなどの欠点があげられ、さらなる導入にはまだまだ克服すべき課題が多いことが現状です。