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原子力発電の仕組みと特徴について
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原子力発電とは?ネオ・コーポレーション電力コラム

 

原子力発電は世界中で行われており、日本でも馴染みのある発電方法です。前章で火力発電のしくみについて説明しましたが、原子力発電は火力発電のボイラーを原子炉に置き換えたものになります。火力発電は化石燃料を燃やすことで熱エネルギーを得て、これを使って水を沸かし、蒸気の力で蒸気タービンを回転させて電気を起こします。これに対して原子力発電は、ウランを核分裂させることで熱エネルギーを得て、水を沸かし、蒸気の力で蒸気タービンを回転させて電気を起こします。

原子力発電のメリットについては大きく3つあります。まず、燃料の安定的な供給が可能であること。原子力発電の燃料となるウランは、石油に比べて政情の安定した国々に埋蔵されていることから、資源を安定的に確保することができます。また、少しの燃料で長期間の発電に使うことができる上、使い終わった燃料を使えるものと使えないものに分別(再処理)することで、再び燃料として使うことができ、準国産のエネルギー資源になります。エネルギー資源の少ない日本にとっては大きなメリットです。この再処理によりウラン資源をリサイクルする流れは「原子燃料サイクル」と呼ばれています。
二つ目は、二酸化炭素の排出抑制効果が大きいこと。原子力発電はウラン燃料の製造や発電所の建設などの過程においては二酸化炭素を排出しますが、発電過程では核分裂のエネルギーを利用するため二酸化炭素を排出しません。発電電力量あたりの二酸化炭素排出量は、他の発電方法と比べて少なく、温暖化対策のひとつとして期待されています。そして最後に、原子力発電のメリットは電気料金にも反映されています。発電コストを占める燃料費の割合が、他の発電方法に比べて低く、燃料費の高騰による発電コストの上昇を避けることができます。

反対にデメリットは、事故が起きた際に悪影響が広範囲にわたってしまうという点です。通常通り安全に運転していても、毒性のある放射線廃棄物が発生してしまうため、取り扱いに関しては十分に注意する必要があります。万が一事故が起きて放射線が外部に流出してしまうと、人間が発電所に近付くことが困難になるため、故障箇所の修復も難しくなります。
原子力発電にはさまざまなメリットがありますが、その反面デメリットの大きさも特徴的です。今後も、放射線管理をはじめとする安全確保の取り組みや、放射線廃棄物の処理の徹底が必要になるでしょう。