電力コラムCOLUMN

振動力発電の仕組みと特徴について
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発電方式は多種多様にありますが、今回は「振動力発電」についてご紹介いたします。振動力発電は、「振動」による圧力を圧電素子により電力に変換するという仕組みです。振動力発電の具体例は下記のとおりです。

●発電床
圧電素子を敷き詰めた、板状の振動発電装置。LEDを内蔵しており、人が歩くと停電時に光るものが実用化されている。人が歩いたときの振動や、車で走行したりする際に発生する振動エネルギーを、電気エネルギーに変換する発電機。2006年と2008年に、日本では丸の内北口改札や八重洲北口改札などで「床発電システム」の実証を行いました。日本の駅ごとの乗降者数は、世界でトップクラスとなっており、有望なアイディアです。当時の実験では自動販売機や電光表示器に利用することが想定されていました。振動のエネルギーをいかに効率良く回収できるかが重要であり、発電効率を向上させる技術を独自開発により日本のある企業が実現させた結果、発電床を一歩踏むことにより、瞬間的に100~200個の高輝度LEDを発光させることができます。または、無線(比較的データの少ないもの)を瞬間的に送信できます。そして(単一電子音などの)簡単な音を瞬間的に発生させることができます。そして最近、イギリスのあるベンチャー企業が、発電効率を改善し、歩行データ計測も可能な床発電システムの新製品を開発しました。1歩で約5ワット秒(1ワット秒は1ワットの電力を1秒間使用した場合のエネルギー)のエネルギーを発電します。これは1万人が2歩ずつタイルを踏めば、約10万ワット秒(20ワットの白熱灯をおよそ1時間強点灯)を発電することができます。

●リモコン
リモコンのボタンを押す振動を電力に変換します。

●雨力発電
傘に、圧電素子の一種である「ポリフッ化ビニリデン(PVDF)膜」を組込み、雨が当たる振動を電力に変換してLEDを点灯させます。

●橋
圧電素子ではなく、通常の発電と同様に電磁誘導により、橋を通過する自動車の振動によりイルミネーションの電力の一部を発電させます。

●道路
中日本高速道路(NEXCO中日本)では、振動エネルギーを電気エネルギーに変換するモジュールを開発中。無線センサーネットワークの電源としての実用化を目指すと発表。

振動力発電の特徴
振動力発電の中でも、イギリスのあるベンチャー企業が開発した床発電システムは、イギリス以外でもさまざまな国で採用されています。省電力化が進んだ機器や設備、照明などの低消費電力を補えます。そして日本でも代理店を通じて使用することができます。これまでの事例としては、学校の廊下に敷かれ照明を点ける電力にしたり、音楽イベントで観客の足踏みによって携帯電話の充電にしたりして使用されています。そのほか、駅、空港、病院、オフィスビル、公園など、人々が大勢集まる場所に設置されており、2012年のロンドンオリンピックでは歩道橋に設置され、日没後の照明として活躍しました。今後もこの一風変わった発電床をはじめとする振動発電の可能性に期待が膨らみます。